10~11月(後編)へ

2010年12~2011年1月動けない、動かない ジレンマの冬

2010年12月2日(木)
いよいよ納屋No.2(注:日記8月~9月後編のイマイ畑見取り図参照のこと。当初より解体して畑にしようと思っていた)の解体第一段階スタート! 2階の荷物をほぼ下に降ろした。意外と簡単に壊せるような気がしてきた。
2010年12月3日(金)
納屋の片づけ。2階は何もなくなった。よしよし。市場から明細が届く。11月出荷のパセリのお代約600円が入っていた。これで、今シーズンの合計が2105円の売り上げということで確定。春先に色々買った苗や種代と突き合わせると大赤字なんだけど…、まぁまだ試運転期間なんだしね! 上々(^_^)
2010年12月4日(土)
元農作業ヘルパーで、現在はワインぶどう農家を営む先輩のもとへ。ぶどうの剪定や堆肥のやり方のことを訊いたら、ぶどうは堆肥も何もいらなくて、かえって荒地のほうがよく育つとのこと。堆肥あげちゃったよ…。うーん…。
<12/6、7 スキーレンタルのアルバイト>
2010年12月6日(月)
スキーレンタルのバイト中、仕事仲間でもある元農作業ヘルパーのメロン農家の先輩より、「イマイクンのアスパラ、大丈夫なの? 枯れてたけど」とご指摘。やっぱり寒い時期に植えたしなぁ。「ちゃんと根付いてたらいいんだけどね」。果たして…!? 根付いたかどうかが分かるのは来春だ!
<12/12~12/15 石北本線の駅を描きに出る>
2010年12月16日(木)
部屋で一本だけ育てている小さなアスパラに、何と芽が!! 寒い中家を留守にしたりしているのに…。感動! 頑張れ(^o^)!
しかし、畑関係の仕事(納屋の解体も)が進まん。寒さもあり、雑用ばかりで…。
2010年12月17日(金)
ついに米の乾燥機(巨大! )の解体にかかる。これが置かれているのは解体を始めた納屋ではなく、大きい納屋のほうなんだけど、これが未来のギャラリー造りの足掛かりとなるのだろうか!?
2010年12月18日(土)
乾燥機の解体はさほど難しくはないみたい。大体、外見は大きいが、中は空洞のようなものだから。作業は進んだが、壁面の鉄板を上から落とす時に勢い余って納屋の窓ガラスを割ってしまった。また余計な出費…(T_T)
納屋に置いていたコンテナ一杯分のカボチャ(菜園で収穫したもの)、全部しばれていることに気付く。もうダメだべなー。管理不行き届き(T_T)
2010年12月19日(日)
帯広へ。大きなホームセンターで中国製の鋳物の薪ストーブを購入! これで解体した物置や納屋から出る木材も燃料として使用できる! 片づけにもなるし、一石二鳥(^-^)
2010年12月20日(月)
薪ストーブの試運転。
【コラム13】薪ストーブ
一時期石油の価格が高騰した時に、薪ストーブがにわかに注目されたのが記憶に新しい。
薪ストーブは、エコなストーブである。薪を燃やすと煙とともに二酸化炭素(CO2)を放出するが、そのCO2は木が成長する過程で大気中から吸い取ったもの。だから、薪という燃料はCO2の排出がゼロなのである。
スローライフの象徴とも言え、その存在感は圧倒的。小窓から燃える火を眺め、木の爆ぜる音に耳を傾ければ心も安らぐ。富良野でも、スローライフを楽しむ人はだいたい薪ストーブを備えている。木の調達が容易ではない都会には、薪ストーブは必ずしもマッチしているとは言い難いが、自然や木々に囲まれた北海道の暮らしには実によく合う。
化石燃料はいずれ底を付く。身近なエコと大きな環境への意識。暮らしの雰囲気作りに片づけも兼ねて、アナログな道具の良さが暖かさとともにじわっと感じられるストーブである。
2010年12月21日(火)
乾燥機の解体、ほんの少しだけやる。
<12/22~12/26 札沼線の駅を描きに出る>
2010年12月24日(金)
富良野にだいぶ雪が降ったという噂を聞き、一旦戻る。小一時間かけて雪はね。まぁ、絵描きでなまっている身体にはちょうどいい運動だ。
【コラム14】雪はね
正直なところ、僕はこれまであまり雪はねをしない人間だった。「歩ければいいや」というくらいの雪はねしかしなかった。しかし、北海道の人々は、往々にしてとてもまめに雪はねをする。その理由が自分の家を持って少し分かった。要するに、掃除をきちんとするかどうかという問題だ。もちろん、雪だらけだと同時に色々生活に不便が生じるわけでもあるが。そんなわけで、僕も生まれ変わったように雪はねをし始めた。
冬はどうしても運動不足になりがちで、寒さもあって身体が動かない。動きたくない。
そんな中、雪はねは実にいいエクササイズだ。雪はねをしていれば(人力の場合)、寒くてもいずれ汗ばんでくる。考えようによっては、充分ダイエットにもなる。是非世の中のダイエットに取り組む方々には、率先して雪はねをし、健康を保っていただきたいと思う(腰痛にはくれぐれも注意が必要だが)。
<12/31~1/3 三重の実家に帰省>
2010年12月31日(金)
実家の地域の大きなホームセンターをぶらぶら。やっぱり煙突式やFF式のストーブなんてないんだなぁ。しかし、寒い! 建物の中も、実家も。やはり本州の建物は、寒さと断熱に対する心構えがまったく違うのだ。
2011年1月4日(火)
富良野に戻る。部屋に置いていった観葉植物のガジュマルとシュガーバイン、どちらもしばれに当たったらしい。アスパラも一番ましには見えるが、少し食らったようだ。さらに、風呂場の水落としも凍結! 脱衣場でポータブルのストーブを焚いても、復活せず(追記:翌朝、何とか復活していた)。
2011年1月6日(木)
元JAふらの農作業ヘルパーの友人Fがまたも富良野に(注:10月29日の日記にも登場)。雪はねを手伝わせる。これもいい富良野の冬の体験ですよね~、なんて。動きはいまいちぎこちなかったけど。
2011年1月8日(土)
薪ストーブの煙突に黒色の耐熱塗料を塗る(黒いほうが高級そうに見えるという理由)。煙突掃除もついでに。燃やした後に出る灰は畑に撒いてもいいものだし、万能グッズ。捨てずに保管しておく。
2011年1月9日(日)
今日こそ何か農業関連の仕事をするぞと思っていたけど、やっぱり出来ず。雪はねだけは、とりあえずした。また、一日中部屋の中でストーブを焚いていたら、ポタリポタリと不吉な音…。見てみると、窓辺の天井から水。明らかにすが漏り! 屋根系の修理はお金がかかるんだよなぁ。あぁ、一難去ってまた一難。日中、一度薪ストーブの煙突から異様な煙が! すぐにストーブの空気穴を塞いだけど、とにかく火事には気を付けねば。
<1/10 千歳線の駅を描きに出る>
2011年1月10日(月)
朝5時に絵描きに出発。夕方には戻ってくるからと、キッチンの水落としをせずに出たら、凍結!! (T_T)この冷気はただものではない。これは自力の復活が無理と判断。我らが強い味方・何でも屋のスーパーマンさんに頼んで、復活!
<1/11,12 スキーレンタルのアルバイト>
2011年1月12日(水)
スキーレンタルのアルバイト中、トマムまで一緒にトラックに乗った玉ねぎ農家のお兄さんから、ダイナミックな畑作の営農について、色々お話を聞かせてもらった。農家さんによって、働き方も、稼ぎ方も、それぞれだ。農業には大きな可能性があるんだと、深く感じさせられた。
家に帰ると、水を落としたのに、風呂場の水が出ない。またも凍結。今回は、熱湯をかけまくって対処。ストーブも焚きまくって、3時間くらいで復活! ふぅ…。
<1/13~1/15 石北本線の駅を描きに出る>
2011年1月15日(土)
石北本線の絵描き旅、2泊3日で帰ってくると、やっぱり風呂場の水落としが凍結。ストーブとやかん湯で2時間後に復活。仕方ない。今冬はこれで乗り切る。しかし、水落としに何らかの問題があるのだ。
2011年1月17日(月)
屋根の雪下ろし。すが漏りは、屋根に雪が乗ったままだから起こるとの仕組みを聞いての対処。それで止まるかと思いきや、今日は一番ひどく漏った。うーん…。
2011年1月20日(木)
久々に米の乾燥機の解体作業。かなり進んだ! 残るは土台部分。しかし、これが難敵のようす。グラインダーでネジを壊せばいいか。
鈑金屋さんがすが漏りを見に来てくれる。原因はやっぱり積もった雪で、軒先の氷も叩き割らなければ、とのアドバイス。それで、再び屋根の雪を下ろし、軒先の氷も小槌で叩き割った。それで、本当にすが漏りが止まった。昭和建築の家の屋根は、どうしても構造上すが漏りし易いとのこと。対策は、まめな屋根の雪下ろしか、いっそ屋根ごと張り直すか。まぁ、まずはまめに雪を下ろそう。
【コラム15】北海道の冬のシステム
薪ストーブに水落とし。しばれ、すが漏りに雪はね、雪下ろし。おそらく本州で暮らしていたら、どれも知らなかっただろう。ただただ厳しい北海道の暮らしである。しかし、北海道の人たちは、長らく冬の困難と対峙し、これを乗り越えてきたのである。新参者がこれと向かい合わず、避けて通れば、いつまでも冬の「システム」を身に付けることは出来ないだろう。たとえばすが漏りは、軒先に氷の塊が出来(そのせいで巨大なつららも出来る)、そのせいで雪が屋根から落ちず、雪が乗っているところに部屋で焚いたストーブの熱気が上がって雪が解け、解けた水がプール状になって、それがトタン屋根の継ぎ目を伝って入ってくるという「システム」である。
なるほどと思う。これを防ぐために現代の新しい家々は無落雪だったり、屋根の張り出し部分が無かったりするのだ。
体験しよう! そうすることしか、知恵も対処法も身に付かない。失敗することでしか人は学べないという教訓が、あらためて身に沁みる思いがする。
<1/21 スキーレンタルのアルバイト> <1/24~1/27 石北線の駅を描きに出る>
2011年1月27日(木)
遠征から富良野に戻る。今回は台所の水落としの凍結。しばらく周りでストーブを焚いてみるも、水は出ず…。
2011年1月28日(金)
またもスーパーマンさんに凍結直しに来てもらう。地下の深いところでがっちり氷の塊になっていて、蒸気を出す道具で融かしてもらう。そりゃそうだ、今朝の気温は-25.9℃。太刀打ち出来んわな。「水を落としたあと、蛇口から息を吹き込み、水道管の中の落ち切らない水を全部地中に送り返してしまうと何とかなるかも」と、そんなアドバイスをもらった。
ジレンマだらけの冬本番12月・1月 総括
拡大1月末。明らかに陽光に力を感じる。春の光だ。気温は軒並み-20℃を下回ったりするものの、日も確実に延び、この長い冬のトンネルの出口が見える思いがする。
しかし、12月と1月は予想以上に動けなかった。ひとつ大きな目標として、納屋の片づけと解体を出来るだけ進めようと思っていたのだが、まったくと言っていいほど進まなかった。原因は、何しろ零下10度を下回る寒さ。外に出る気も失せてしまった。一方で、しょっちゅう家の中の水回りが凍結し、すが漏りしたり、雪はねしなきゃと、すべきことが次々に出てくるというのももどかしかった。
一軒家に引越して1年目。しかし、今回味わったさまざまな出来事は、経験として、どうしても必要なことだったと思う。いい勉強をさせてもらったし、厳しい厳しいとは言っても、今年の冬は富良野地域は雪も少なく、まだ穏やかな冬だったような気がする。
2月に入るといよいよ農家も動き出す。春、いっせいに活動が始まっていく中で、気持ちもわくわくし始めた。間もなくスタートだ! 前年よりもひと回り成長した農作業が出来るよう、気持ちも新たに、これから少しずつ準備をし始めようと思う。
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