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2011.01.19 UP

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vol.5

建設系から農業へと転職した高橋さん、人生初の就職先が農業法人となった山田さん。

2010年7月入社 生産部花卉課 高橋 一政さん(写真左)
1973年生まれ
北海道出身
2010年7月入社 生産部青果課 山田 慶介さん(写真右)
1982年生まれ
京都出身
introduction

旭川市と美瑛に隣接する国道237号園沿いの純農業地帯、西神楽で米や野菜づくりを営む農業者集団、それが「夢民村」である。10年間あたためた夢を、ひとつの求人広告がつないでくれたという高橋さん。険しいかに見えた農業への道を開いてくれたのは、手伝っていたペンションでの人のつながりだったという山田さん。「夢民村」という農業生産法人への就職という方法で夢を叶えた、それぞれの道。

stage1

農業への興味。

─高橋さん
小さなころ親がつくっていた大きめの家庭菜園、これが最初の農との出会いだったという高橋さん。10年位前に農道をドライブしているときに、ふと「自分のつくったものを食べてもらえる農業っていいかもしれない」と、漠然とではあるが仕事のひとつとして意識をし始めたという。

─山田さん
農業は身近になかったという山田さん。名古屋の大学を中退し手伝いに来た親戚のペンションが、「農」と出会うきっかけとなる。美瑛にあるペンションから、富良野のメロン農家まで仕入れに行ったり、一部の食材は家庭菜園で自分たちでつくったり。外で身体を動かすことが好きな山田さんは、いつしか農業を仕事として意識するようになった。

stage2

夢をあたためた期間は違っても気持ちは同じ。

─高橋さん
農業に関わりたいという意識が徐々に強くなり、5年ほど前から情報誌などで農業の仕事を探していた。そこに載っている情報は派遣が多く「派遣で何カ所もの農家を渡り歩いても技術が覚えられないのでは?」と考えた高橋さんは、5年の間に1度も応募をしたことはないという。「派遣」や「独立」ではなく、安定した農業生産法人への就職という方法で自分の夢を実現しようとしたのは、高橋さんの仕事に対する勘だったのかもしれない。

─山田さん
農業に興味を持った山田さんは、付き合いのある富良野のメロン農家や農業改良普及センターなどへ話を聞きに行った。しかし、そこで耳にした現実は厳しく、一人で農業をするのは無理だと感じたそうだ。そんな時、ペンションのオーナーである伯父から、「米を直接購入している「夢民村」という農業生産法人の担当者に会ってみないか?」という話が持ち上がった。

stage3

「夢民村」との出会い

─高橋さん
その頃の仕事の状況や将来への気持ちなど、様々な条件がぴたりと合うタイミングだったのか、「夢民村」の求人広告を見て、初めての農業界への応募。2週間ほど過ぎ、書類選考で落ちたかと諦めかけていたところへ書類選考通過の連絡が入った。面接では、農業に対する気持ちや興味を持ち始めていた花のことを伝えた。結果が出るまでに2~3日かかると言われていたが、その日のうちに合格の電話が、「本当に嬉しかったと」と振り返る。

─山田さん
秋にペンションの仕事が一段落し「夢民村」を訪問。面接のような形式的なものではなく、いろいろと話をしている中「来年からやってみるかい?」と聞かれ、山田さんは「もしまだ今年の仕事が残っているなら少しでも手伝ってみたい」と熱意を伝えた。まずは畑の片付けの手伝いから始めることになった。そして、翌年には正式入社、大学を中退後にアルバイトを経て、初めての就職先が農業生産法人となった。

stage4

仕事としての「農業」を経験してみて

─高橋さん
面接での希望が通り、花卉担当になった高橋さん。好きな花も、自分の家で育てているのとは大違いだったという。温度管理から肥料や水をあげるタイミング、健康状態の見極めなど、覚えることは盛りだくさん。宿根草を中心にハウスや露地で20種以上、一度覚えたことも少し時間が経つとあいまいになってしまう。「成長を見守るのは楽しく、枯れてしまうと悲しいという純粋に好きだという気持ちがあるから、覚えることがたくさんあっても少しも苦ではなかった」と高橋さんは笑顔で言う。

─山田さん
山田さんの農業生活は、除雪とハウスのビニルがけという、肉体労働の毎日で始まった。山田さんは、「苦しいとかしんどいのは一時のもの。力仕事よりも寒さの方が大変だった」と言う。高橋さん同様に本人の希望が通り、担当作物はメロンに。他にもとうきびやかぼちゃにも関わった。夏の繁忙期は、ハウスの横にある小屋に寝泊まりをしていたが、それも自ら望んだこと。「朝も早いし何かあればすぐに見に行ける、毎日が充実していて本当に早かった」と、山田さんもやっぱり笑顔。

stage5

それぞれが目指すもの。

二人に将来の夢を尋ねると、少し遠慮がちに、でも力強くこんな風に語ってくれた。

─高橋さん
「必要な技術をまずは覚えて、教える立場になりたい。自分の趣味を仕事にできる素晴らしい仕事だからこそ、もっと多くの人にこの世界に入ってきて欲しい。そのお手伝いができたらと思います」

─山田さん
「まずはしっかりとしたメロンをつくれる技術を身に付けたい。そしていつの日か、富良野で目にしたようなメロン畑を、たくさんの人に立ち寄ってもらえるようなメロンの名所を、もし会社が許してくれるなら目指していきたいです」

message 新規就農希望者へ

ほぼ全くの未経験から農の世界に入り、最初の1シーズン目が終わろうとしている二人。
アドバイスなんてと謙遜していた二人だが、今だから伝えられることがあるはずと、メッセージをもらった。

─高橋さん
「この仕事は、覚えることが本当にたくさんあって、知識や経験で対応しなければいけない場面も多い。それでも自分が好きなことなら、ちゃんと乗り越えていけるはずだから、漠然と農業ではなく、自分が何をやりたいかを明確にして、この世界に入ってくると良いと思います。
また、農業というと野菜やお米などがすぐに思い浮かぶけれど、花の世界もある。花の世界、特にここ夢民村では、時間や休みの管理もしっかりとしていて、とても良い仕事ですよ。」

─山田さん
「身体を使う仕事が多いので、身体を動かすのが好きかどうかは、結構重要なポイントだと思います。また、大変な時も同年代の人が居ると同じ気持ちになって頑張れたり、一緒に働く仲間の存在は大切だと思います。研修で入るにしても、そこでどんな人が働いているかということも気にしてみると良いかもしれませんね。」

また、二人ともに語ってくれたのは法人の考え方について。確かに農業生産法人への就職という方法は、農の世界に入る近道であるが、会社の方針と自分の希望がどの程度マッチするかによって、遠回りになる場合もあるという。ここ「夢民村」には、「やりたいことにチャレンジさせてくれる」「技術伝承も含め人を育てる意識が強い」という、二人にとって大変ありがたい社風があった。これからも二人は自分の目標に向かってまっすぐに進んで行くことだろう。

農業生産法人 有限会社 西神楽夢民村
〒078-8383
北海道旭川市西神楽3線18号
TEL:0166-75-6033
http://muminmura.com/
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